2015/05/19
良いマンション探しのコツ 事前チェック② 現況
Q とても割安に見える物件がありますが、「現況:賃貸中」と書いてあります。これは買っても住めないのでしょうか。
A はい、「○月○日退去予定」等の注釈が無い限り、賃貸中のままの売買となり、住むことのできない投資用の物件です。
不動産の現在の状況を表すための情報が物件の概要欄にある「現況」という項目です。
現況には、
① 空室
② 居住中
③ 賃貸中
の3つの状況があります。
「空室」は所有者が現在使用していない状態なので、カギの手配が出来ればいつでも内見することが可能ですし、所有者がいないところでの見学となるケースが多いので気兼ねなく隅々までチェックできる、売り手にも、買い手にも理想的な状態です。
「居住中」は現在の所有者が住んでいる状態で売却に出している状態です。よく、賃貸の「○月以降退去で内見できるようになります。」と混同してしまって、居住中の物件へ見学できないと勘違いされている方がいらっしゃいますが、居住中の物件でも見学はできます。
しかし、居住中である以上、見学のスケジュールは所有者のスケジュール(自宅に居るかどうか)に左右されるので、基本的には土日が多くなるのと、見つけたその日に「これから見たい」というリクエストには所有者の都合もあるので応えられないことが多いのでなるべく余裕を持った見学スケジュールが必要です。
居住中なので空室と違って、隅々まで見るのはちょっと気が引けると思いますが、売りに出ている以上「商品」ですので、「こちらの収納の中を見ても良いですか」と断りは入れつつも、気になる箇所はしっかりチェックしてください。
気兼ねなく見れない代わりに、所有者立ち合いのもと見学する事が多くなるので、実際の住まい心地や、地域の情報、お隣さんのお話等を直接聞けるというメリットがあるのが居住中物件の特徴です。
賃貸中は現在賃貸中の物件を賃借人がいる状態で取引するいわゆる投資用の物件です。
所有者が賃借人の退去が決まったので売却するというケースを除いてはお住まいになることができません。
物件の状況は一切変わらず、所有者が変わるだけの取引なので、オーナーチェンジとも呼ばれ「OC」(owner change)と略されて表記されいることもあります。
オーナーチェンジの場合、物件の価格決定に周辺の取引相場に加えて「収益還元」という要素が加わってきます。何%の利回りだったら投資家に買ってもらえるだろうかという尺度です。
投資の世界では空室 < 賃貸中 のほうがバリューが高い(購入してすぐ収益を生むから)という図式なのですが、区分マンションの場合、そこに住みたい人が一番高いバリュー(価格)をつけるので、空室>賃貸中となります。ですから居住用にできる広さでオーナーチェンジになっている物件はちょっと割安になっていることが多いです。