2013/03/17
決済、残金、引渡
決済、残金はニアリーイコールの意味で使われます。 引渡も同じ意味で使われていたりしますが取引の流れの中ではあくまで別ものです。
決済(残金)は、契約後、ローンの用意等ができたら、ローンを実行する銀行等に売主、買主が集まってやります。
ローンを使わない場合は、取引を媒介した仲介業者の会社等でするのが一般的です。
この決済(残金)は
①司法書士の立ち合いによる所有権移転手続き
②(残債がある場合の)抵当権抹消手続き
③融資の実行
④残代金の支払い
⑤カギの受け渡しによる(物件の)引渡の完了
ということを同時にすることを言います。ポイントは全て「同時」という点です。どれか一つでも欠けてしまうと決済はできなくなります。この同時にというのが結構お客様にはわかりにくかったりするようです。
売主さんからは「どうやって住宅ローン返すんだろう?」、買主さんからは「引き渡しを受ける前に抵当権って消してもらえるんだろうか?」というようなことを聞かれます。
残代金の支払いと引渡は契約上(民法上)「同時履行の抗弁権」があり、一方が履行しないと、自分も履行しないという約束の上に成り立っています。
とはいえ、
買主さんの残代金の支払いをもって、売主さんの住宅ローンは返済されるので厳密には「同時」は概念上の話かもしれませんが、事前に返済銀行と、実行銀行には司法書士が確認を取っており、返済銀行は入金されたらすぐに、返済必要額を口座から引き落としてしまうので、ここに売主さんが、支払われたお金を勝手に引き出して使ってしまうリスクはありません。
このような手当と事前の準備によって残代金の支払いと引渡、抵当権の抹消は「同時」
に行われているんです。